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儲かる物件を見極める編(全16回)

【宝の地図】税金を取るために決められた「物」の値段

投稿日:2015年5月11日 更新日:

グラフ 小

 

 

前回の続きです。

 

 

 

 

【満室家賃-借入返済の額>満室☓40%】

               ◆不動産投資の公式 ~収益性評価~◆

 

 

 

 

借入返済額を計算するには、

銀行の【借入金利】と【借入期間】を出さなくてはいけません。

 

銀行が考える【借入期間】の判断基準となる指標が

税務上使われている【法定耐用年数】と言う指標です。

 

 

 

 

【法定耐用年数】

 

 

不動産投資用語の中で最も重要な用語です。

「利回り」だとかよりも重要です。

銀行が物件の価値判断する際もこれが基準となりますし、

購入後の税務申告する際もこの考え方が基準になります。

ですので、初心者であっても

絶対に覚えておいて欲しい用語です。

 

耐用年数とは、

物の利用価値の長さのことです。

税務上決められた規定です。

その物があと何年間価値があるのかを税務上定めた期間。

 

あくまでも、税務上の期間なので、

実際に、その物が使えるかどうかの価値とは全く異なります。

 

 

すなわち、銀行はお金を貸す時に

貸したお金と同等以上の価値のある物を

担保として取ります。

借入の期限も担保の価値が

世間一般的に認められる限りの期間としています。

だって、世間一般的に

何の価値もない物を担保に取ったって

万一の時に、その物を売って

貸したお金を取り戻せないようでは

担保にならないですからね。

 

 

では、銀行は、

その物がどうやって価値ある物と判断するのか?

 

銀行は、税務上策定された規定を使って

物に価値があるかないかを判断することにしたんです。

 

 

不動産も税務上の耐用年数が構造毎に決められています。

 

その期間内を価値ある不動産とみなし、

期間の範囲内であればお金を貸しても

万一のことがあればその不動産を売って

貸したお金を取り戻せると判断したわけです。

 

 

耐用年数(たいようねんすう)とは、

減価償却資産が利用に耐える年数をいう。

長期にわたり反復使用に耐える

経済的に価値があるものの使用又は所有の価値の減価を、

各年度に費用配分していく場合の、計算の基礎となる。

(ウィキペディアから引用)

 

 

簡単に言うと、税務処理上、

一括で経費に落とせないくらい

高額な物(30万円以上の物)を購入した場合、

何年間かに渡って分割で経費として

落として行きましょうという規定があります。

 

例えば、300万円の自動車を

仕事で使うために会社名義で購入した場合、

 

今年に購入したんだから

今年一括で300万円の経費計上ができるかというと

駄目で、5年間に渡って分割で経費に計上しなさい

という規定があります。

なので、この300万円の自動車というものは

年間60万円づつ5年間に渡って

経費計上していくというものです。

これを減価償却資産と言います。

 

違う言い方をすると、「自動車」という物は、

5年間は価値ある物として税務上みなします。

 

「自動車」という物は、5年間は利用価値があるけど、

それ以上は利用価値は無い物となります。

 

 

ちなみに、4年以上経過した「中古自動車」の耐用年数は

一律2年だったりします。

 

20年以上経過した「中古自動車」を買った場合、

買った金額は2年間で分割して経費計上することになります。

 

 

 

 

では、不動産は?

 

 

 

まず、不動産とは、2種類に分かれます。

 

「土地」と「建物」です。

 

家を買った場合どうなるかと言うと、

家という建物1つと

それが立つ地面という土地1つの

合計2つの不動産を購入したということになります。

 

なので、不動産登記も

「土地」と「建物」の2つの登記が必要になります。

 

 

 

で、税務上の規定で、「土地」は経費になりません!

 

驚きの事実です!!

 

 

 

「土地」の値段は経費にならないので、

減価償却の概念がありません。

「土地」は永遠に価値あるものとみなされます。

 

税務上、土地の上に立つ「建物」は

古くなれば価値がなくなるものとみなします。

 

なので、家を5,000万円で買った場合、

「家」と「土地」の値段をそれぞれに算出されます。

売買契約書にも「建物」の値段2,000万円と

「土地」の値段3,000万円と記載されていると思います。

その「土地」の値段を差し引いた金額

2,000万円が「建物」の値段になり、

減価償却として経費計上できますので、

「建物」の種類ごとに【耐用年数】が決まっています。

 

 

これには一覧表がありますので、

詳しく見てみたい方は

耐用年数とか減価償却とかで検索してみてください。

 

 

不動産投資において必須な構造だけ抜粋します。

 

◆木造 20~22年

 

◆軽量鉄骨造(軽鉄) 20年

 

◆鉄骨造(重量鉄骨)S造 34年

 

◆鉄筋造RC造(鉄骨鉄筋SRC造含む) 47年

 

 

この4種類です。

必須です。

今覚えちゃってください。

 

 

新築からこれくらいの築年数までは価値アリとみなされますが、

この築年数を過ぎた場合は建物の価値は無しと判断されます。

ちなみに、この築年数を過ぎた建物を購入した場合、

減価償却期間は一律5年とされます。

 

 

注意事項があります。

 

木造や軽鉄の築古中古の場合、

新築じゃないとほぼ価値無しです。

借入は基本的にできないと思ってください。

借入するには個人の属性次第になります。

 

また、銀行はどんなに長期間の融資でも

投資向けに30年を超える期間を組むことは

あまり考えられません。

すなわち、RCの新築であっても

最大の期限は30年間だけというのが基本になります。

これも属性によって交渉は可能と思われます。

 

 

 

「日本政策金融公庫」の場合、

不動産のアパートローンとしては

耐用年数に関係なく、

【15年間】融資期間が組めるという制度があります。

 

中古木造の場合は公庫を使っちゃいましょう!

 

でも、15年以上は組めませんので、

RCであっても15年が最長とされてしまいます。

(ただし、金額の上限設定で、

 公庫の場合は、RCは厳しい可能性あり)

 

 

 

 

融資については別の機会に触れておりますので

詳細はそちらで確認下さい。

 

ここでは、図面を見ての判断基準について知ってもらいます。

 

 

 

 

 

◆今日の公式◆
「鉄筋コンクリート(RC)造は、47年。

 鉄骨(S)造は、34年。

 木造・軽鉄は、日本政策金融公庫で15年。」

 

 

 

 

 

 

次回、収益性評価まとめます!

-儲かる物件を見極める編(全16回)

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2.儲かる物件を見極める編
3.宝の地図の集め方編
4.儲かる物件の現地調査編
5.金融機関攻略