前回の続きです。
持ち家は【負債】でしかないのです。
ま、あくまでもビジネスって観点で見た場合の話です。
ここまで、物の【資産】と【負債】の考え方の
話しをしてきましたが、
実は、この両方の側面を持つ物もあります。
持っている【物】によっては
お金が出て行くと同時に
入ってくる側面のある物もあります。
例えば、家賃収入の場合は、
銀行からアパートローンでお金を借りて購入した場合、
毎月の利息を上乗せされたローン返済と同時に
入居してくれてる方からの家賃収入があります。
どちらのお金も勝手に自動的に流れています。
アパートという物は、
お金が出て行く側面と
入ってくる側面の両方の側面を持ちます。
会社またはビジネスシステムの場合は、
持っているだけで売上がある側面のある一方で、
人件費や設備費などの支払もあり、
両方の側面があります。
勝手に自動的に収入があり支出もあるといった
相反する両方の性質のある物の場合、
支出より収入の方が多い場合を【資産】といい、
支出より収入の方が少ない場合を【負債】といいます。
赤字会社の場合、
何もせずただ運営しているだけでは、
自動的に勝手にお金が出て行ってしまうので
【負債】になってしまいます。
しかし、何らかの努力をすれば黒字に転じる可能性があれば、
将来的に【資産】に成り得る会社ですので期待が持てます。
例えば、売上を伸ばすために取引先を獲得するとか
支出を下げるためにリストラするとか
コピーする際にカラーはやめて白黒にするとか
コピー用紙の裏面もメモ用紙に使うとかやって、
支出より収入を多く出来る可能性があるかどうかなのです。
このいわゆる、会社再生についても、
会社が持っている物を2種類に分けてみるのです。
【資産】か【負債】か
または【物】とは、物理的な物とシステムの両方を含め、
物理的な物の場合、会計上の財産ではなく、
ここで毎回定義している概念です。
勝手にお金が入ってくる物・・・【資産】
勝手にお金が出て行く物・・・・【負債】
法人名義の自動車ローン
毎月のローン返済額よりも上回る収入をもたらすのかどうか
自社ビル
持ち家と同じ概念です。
でも、このビルを建てるための借入返済額を
誰かが払っているという形をとれるなら
自社ビルは【資産】になるかも知れません。
雇っている従業員
支払う給料以上に勝手に収入をもたらしてくれるのかどうか
取引先
金額を値切られ過ぎて、付き合えば付き合うほど赤字にならないか
また、希望する取引先を増やせるかどうか
勝手に自動的にお金が入るか出るかです。
自動的にお金が入る資産を残すか増やすかして
自動的にお金を出す負債を減らして行けば良いのです。
ただ、どうやっても再生の見込みがない。
【負債】がたくさん有り過ぎで、
【資産】がほとんどないかまたは作っていけない
この様な会社やビジネスシステムは早目に処分します。
また、全部空室のアパートも同じ様な考えで、
入居者が入って満室になる可能性はあるのか?
満室になれば家賃収入でローン返済ができるのか?
その他の経費を支払えるか?
また、全ての支払いを上回る家賃は満室なのか
1室空の状態でも可能か
半分空室になっても支払えるのか
などを考える事によって、
そのアパートが【資産】なのか【負債】なのかイメージできます。
また、今負債でもどこまで入居すれば【資産】に変わるのか、
どこまで退去されると【負債】に変わるのか
とイメージできると思います。
一つの物でも3つの状態があるのです。
◆資産でしかない物
◆負債でしかない物
◆資産と負債の2つの側面のある物もあります。
この2つの側面を持つ物は、
【資産化】するために自分の実力を伴います。
すなわち【ビジネスを伴う資産】となります。
資産化するために自分の事業展開が必要になります。
【資産化】とは、
元々は負債だったものを資産にするということです。
元々は【不労支出】だったものを
自力で【不労所得】に変えるという意味合いです。
ビジネスの構築なんかも同じですが、
自分が離脱してはじめ【資産】となり
不労所得が発生するとお話したと思います。
これを別の角度で話すと、
負債を自分以外の誰かに支払わせる方法をとると
負債は資産に成り得ます。
「負債を誰かに払わせる」なんて言い方が良くないですが、
赤字のラーメン屋さんに対して
店長を変えて黒字に転嫁する、なんてイメージです。
赤字続きだったラーメン屋さんの
店長を変える事によって
黒字になったという感じです。
この場合、言い方良くないかもしれませんが
代わった店長さんがお店の負債を肩代わりしてくれた。
ことになります。
更に、利益も出してくれているので
このラーメン屋さんを【資産化】できたと言えます。
まさに、この店長のおかげで負債だったラーメン屋さんが
資産に変化したわけです。
持ち家の例で言うと、
賃貸に出して誰かに貸すと言うビジネスをした場合、
毎月のローンの返済は借りた入居者さんの家賃により
支払われていくことになります。
毎月の返済をあなたの代わりに
その家を借りた誰かが払ってくれるわけです。
そして、ずっと住んでいてくれたので
銀行から借りている借金全てを返済出来ちゃった場合は
入居者さんである他人が返済してくれたので、
あなたは無料でその不動産を手に入れてしまった
ということになってしまいます。
ちなみに、完済後は、
そのまま貸し出し続けても売却しても、
自分が住み直しても何でも良いのです。
これが、【負債の資産化】です。
その最大のノウハウは
【負債を誰かに払ってもらう】ことです。
もう一度言います。
「負債を誰かに払ってもらうと資産になります。」